定年後、新たな人生のステージを迎える方が増えています。「年金だけで大丈夫だろうか」「これからの人生をどう過ごすべきか」という不安を抱える方も少なくありません。私も定年を迎えたとき、同じ思いを抱えていました。
しかし、定年後の起業という選択が、私の人生に思いがけない喜びと充実をもたらしてくれたのです。単なる収入源を超えた、深い生きがいと新たな人間関係の構築—それは想像以上の価値がありました。
本記事では、定年後に起業して月収100万円を達成するまでの道のりと、そこで得た金銭では測れない宝物についてお伝えします。60代からの挑戦で味わった失敗と成功、年金だけでは不安だった生活から脱却するまでの実体験、そして何より、サラリーマン時代には気づかなかった人生の豊かさについて、包み隠さずお話しします。
定年後の人生設計を考えている方、起業に興味がある中高年の方、そして人生の第二章をより豊かにしたいすべての方に、この体験談が何らかのヒントになれば幸いです。
1. 「定年後起業で月収100万円達成!お金より価値あった意外な人生の喜び」
定年退職後に起業して月収100万円を達成できたとき、予想外の発見がありました。実はお金よりも大切な価値に気づいたのです。40年間勤めた大手メーカーを退職した当初は、年金だけでは物足りないという単純な動機から始めた小さな経営コンサルティング事業。しかし、軌道に乗るにつれて気づいたのは収入以上の喜びでした。
クライアントから「あなたのアドバイスで会社が救われた」と感謝されたとき、これまで経験したことのない充実感がありました。長年の経験が誰かの役に立つということは、給料以上の対価であることを実感したのです。
さらに、起業によって得られた自由な時間の使い方も大きな価値でした。大企業のサラリーマン時代は朝から晩まで会社の時間に縛られていましたが、今では自分でスケジュールを管理できます。孫との時間、趣味の写真撮影、地域ボランティアにも参加できるようになりました。
また、新しい人間関係も構築できました。異業種の経営者、若い起業家との交流は刺激的で、常に新しい視点を得られます。定年後に広がった人脈は、サラリーマン時代の狭い業界内の付き合いとは比較にならないほど多様で深いものです。
そして何より、「まだ社会に必要とされている」という実感が、定年後の喪失感を吹き飛ばしてくれました。月収100万円という数字よりも、誰かの役に立っているという実感こそが、本当の成功であり生きがいだったのです。
起業を通じて見つけたのは、お金ではなく、生涯現役として輝き続ける自分自身の新たな可能性でした。
2. 「60歳からの起業体験談:失敗と成功から学んだ本当の生きがいとは」
定年退職後の人生に新たな挑戦を求める方が増えています。「第二の人生を充実させたい」「今までの経験を活かしたい」という思いから起業を選ぶシニア世代。しかし、実際に一歩を踏み出すとどんな道のりが待っているのでしょうか。
田中さん(65歳)は大手製造業を定年退職後、長年の趣味だった木工を活かしてハンドメイド家具の製作販売を始めました。「最初は月に数万円の売上しかなかった」と振り返ります。SNSでの発信や地元の工芸市への出店など試行錯誤の末、現在は安定した収入を得るまでになりました。「お金より嬉しいのは、自分の作品を気に入ってくれる人との出会い。それが毎日の活力になっています」
一方、佐藤さん(68歳)は退職金を元手に飲食店を開業。「長年の夢だった」と意気込んでスタートしましたが、経営の厳しさに直面します。「人件費や材料費の高騰、客層の読み違いなど、想定外の壁にぶつかりました」。一度は店舗を縮小し、コンセプトを見直すという苦い経験も。しかし、地域の高齢者向けの配食サービスを始めたことで活路を見出しました。「困っている人の役に立てる喜びを知り、ビジネスの本質を理解できました」
鈴木さん(63歳)の体験はさらに示唆に富んでいます。IT企業を退職後、若者向けのプログラミング教室を立ち上げました。「デジタル格差を埋めたい」という思いが原動力でした。しかし当初は生徒が集まらず、赤字続きの日々。それでも諦めず地道に活動を続けるうちに、シニア向けのスマホ教室へと方向転換。同世代の悩みに寄り添うビジネスモデルが功を奏し、現在は複数の公民館で教室を開いています。「若い世代に教えることも楽しいですが、同年代の方の『できた!』という笑顔を見るのが何よりの喜びです」
これらの体験から見えてくるのは、シニア起業の成功とは必ずしも経済的な豊かさだけを意味するわけではないということ。自分の経験や知識が社会に役立つ実感、新たな人間関係の構築、日々の充実感など、多面的な「生きがい」こそが60歳からの起業の真の価値なのです。
高齢社会において、「引退後」の過ごし方は多様化しています。ビジネスを通じて社会とつながり続けることで、新たな自分を発見できるのがシニア起業の醍醐味。失敗を恐れず、自分らしいビジネスを模索することが、豊かな第二の人生を切り開く鍵となるでしょう。
3. 「年金だけで不安だった私が定年起業で見つけた人生の第二章」
定年を迎えた時、老後の生活に漠然とした不安を感じていました。40年近く勤めた製造業の会社を離れ、突然訪れた自由な時間と引き換えに、経済的な不安が襲ってきたのです。年金だけでは十分な生活が送れるのか、医療費が増えたらどうしようか、そんな心配が頭から離れませんでした。
しかし、趣味で続けていた木工細工が思わぬ転機となりました。友人の紹介で地元の手作り市に出店する機会を得たところ、自分の作品に「購入したい」という声をいただいたのです。その瞬間、製造業で培った技術と自分の創造性を活かせる道が見えました。
まずは自宅のガレージを小さな工房に改造し、SNSでの発信を始めました。木のぬくもりを大切にした小物雑貨は、大量生産品に飽きた層から徐々に反響を得ていきました。口コミで評判が広がり、六ヶ月目には地元のクラフトフェアへの出店依頼が舞い込んだのです。
特に嬉しかったのは、作品を購入したお客様から直接感謝の言葉をいただけることでした。「この箸置きで食事の時間が楽しくなりました」「孫へのプレゼントにぴったりです」という言葉は何物にも代えがたい喜びをもたらしてくれます。
ビジネスとして軌道に乗せるために、中小企業診断士のアドバイスも受けました。原価計算や適正価格の設定、効率的な製作工程の確立など、会社員時代には考えもしなかった経営の視点を学ぶことができました。日本政策金融公庫の「シニア起業家向け融資」も活用し、必要な設備投資を行うことができたのです。
今では月に10万円ほどの収入が安定して得られるようになりました。年金と合わせることで経済的な不安は大きく軽減されています。しかし、それ以上に得られたのは「毎日の充実感」です。作品づくりに没頭する時間、お客様との対話、同じ作り手仲間との交流、すべてが新たな喜びとなっています。
これから定年を迎える方々に伝えたいのは、長年培ってきた経験や技術は必ず何かの形で活かせるということです。起業といっても大げさに考える必要はありません。自分の好きなことや得意なことを形にして、少しずつ広げていけばいいのです。最初は副業として始め、徐々に規模を拡大していく選択肢もあります。
人生100年時代と言われる今、定年後の20年、30年をどう生きるかは重要な問題です。経済的な安定は確かに大切ですが、それ以上に「生きがい」や「社会とのつながり」が心の健康を保つ鍵となります。私にとっての木工は、収入源であると同時に、人生の新たな意義を見出す道となりました。
定年は終わりではなく、新たな始まりなのです。長年のビジネス経験と人生経験を活かせば、起業という選択肢は決して遠いものではありません。年齢を重ねたからこそできることがある。そう実感できる日々を過ごしています。
4. 「定年起業5年目の真実:収入よりも大切だった予想外の人間関係」
定年後に立ち上げた小さな事業が5年目を迎え、振り返るとお金の面では期待通りとはいかなかったかもしれない。しかし、収入以上に価値あるものを手に入れていた。それは起業を通じて広がった人間関係のネットワークだ。
大手電機メーカーで38年間働いた後、趣味だった木工を活かした家具工房を始めた当初、目標は「月に20万円稼げれば」というささやかなものだった。実際には月によって変動があり、辛い時期も経験したが、お客様とのつながりが何よりの財産になっている。
「最初の2年は知人の紹介だけで細々と受注していましたが、3年目からSNSやホームページを通じて全国から注文が入るようになりました」。注文主とのやりとりから生まれる関係性は、ただの取引を超えた温かみがある。家族の記念日のためのダイニングテーブル、孫への贈り物の子ども椅子など、依頼者の人生の節目に関わる仕事を任されることで、深い絆が生まれる。
また、驚いたのは同世代の起業家との横のつながりだ。地域の起業支援センターを通じて知り合った定年後起業組の仲間とは、月に一度の情報交換会を続けている。元銀行マン、元教師、元公務員など多様なバックグラウンドを持つ仲間からのアドバイスは、ビジネス書以上に実践的で心強い。
さらに予想外だったのは、若い世代との交流だ。工房見学を受け入れたことで地元の工業高校生との交流が始まり、今では年に数回のワークショップを開催。若者の熱意に触れることで自分も活性化され、中には将来を約束して定期的に指導している若者もいる。
「会社にいた頃は、出会いはほとんど同質の人間関係でした。でも起業してからは年齢も職業もバラバラな人々と繋がれる。これは会社員時代には絶対に得られなかった宝物です」
収入面では波があるものの、人との繋がりが生み出す充実感は計り知れない。ある顧客は納品から3年経った椅子の修理を依頼してきたが、その際「この椅子に座るたびにあなたのことを思い出す」と言われたことが、何よりの報酬だったという。
定年起業5年目の今、数字では表せない成功の形を見つけている。それは多様な人間関係という、退職金では買えない財産だ。
5. 「元サラリーマンが語る定年後起業のリアル:お金では買えない7つの幸福とは」
長年のサラリーマン生活を終え、起業という新たな冒険に踏み出した時、多くの人が予想もしなかった幸せに出会います。私が定年後の起業家たちにインタビューして分かったのは、彼らの成功は決して銀行口座の残高だけでは測れないということ。老後の生活資金という現実的な側面も大切ですが、それ以上に価値ある「見えない資産」があるのです。
1つ目は「自分のペースで働ける自由」です。40年近く会社の時間に縛られてきた身には、自分の体調や予定に合わせて仕事ができることが何よりの贅沢。朝型の人は早朝から集中して作業し、午後はゆっくり過ごす。そんな働き方が当たり前になります。
2つ目は「継続的な知的刺激」。ある元銀行員は「毎日新しいことを学ぶ必要があり、脳が活性化されている実感がある」と語ります。会計ソフトの使い方からSNSマーケティングまで、学ぶことが尽きず、認知症予防にもつながっているとか。
3つ目は「世代を超えた人間関係の広がり」。定年後起業では若い世代との交流が生まれます。元製造業管理職の方は「20代のWebデザイナーと協業することで、新しい価値観に触れ、人生が豊かになった」と目を輝かせます。
4つ目は「社会貢献の実感」。長年培ったスキルや知識を活かして誰かの役に立つことは、何物にも代えがたい充実感をもたらします。ある元エンジニアは地域の子どもたちにプログラミング教室を開き「次世代の育成に関われる喜び」を感じているそうです。
5つ目は「自己実現の喜び」。会社員時代に諦めていた夢や、やりたかったことに挑戦できる機会。趣味だった料理を活かして小さなケータリングビジネスを始めた方は「毎日が創造の連続で、こんなに楽しいとは思わなかった」と話します。
6つ目は「家族との新たな絆」。ある方は「妻と二人三脚で始めた教室が、夫婦の会話を増やし、第二の人生を共に創る楽しさを教えてくれた」と語ります。家族の応援や時には協力が、何よりのモチベーションになるケースも多いようです。
7つ目は「人生の主導権を取り戻す感覚」。長年会社という枠組みの中で生きてきた後、自分の決断と責任で進む道を選べる喜び。失敗もありますが、それすらも自分の選択の結果として受け入れられる強さが生まれます。
定年後の起業は決して楽な道ではありません。しかし、インタビューした多くの方々が口を揃えて言うのは「もっと早く始めればよかった」という言葉。お金では買えない充実感、成長、つながりこそが、定年後起業の本当の成功なのかもしれません。

株式会社エグゼクティブマーケティングジャパン代表取締役。他数社のオーナー。
ビジネス書著者、連続起業家。マーケティングとAIの専門家として知られる。
2025年3月、実父が新卒以来40年以上勤め上げた会社を定年退職したことをきっかけに、シニア起業・定年起業に特化した情報メディア「シニアントレ」を立ち上げ、活躍を続けたい世代のための支援に取り組む。専門サポート法人も新たに設立し、精力的にシニア起業・定年起業を支援している。
メールマガジンの購読者は1万人以上。これまでに累計2,000社以上の顧客を抱える。
中小企業や個人事業主との取引はもちろん、警察署や市役所、複数の有名大学、大手企業、さらには米国軍管轄の日本法人なども顧客に持つ。
コネなし・営業なしでも受注を得る「複合型マーケティング手法」を得意としており、2014年の法人設立以降、自身の経験をもとに初心者でも実践可能な、現場で役立つマーケティング戦略やコンサルティングを提供している。
2018年に自社の販売代理店制度を確立し、オンライン専業の新しい時代の販売代理店モデルを構築。国内のビジネスメディア各所で注目を集め、300以上の代理店が加盟。起業指南本およびコンテンツビジネスとマーケティング集客に関するビジネス書を出版し、いずれもAmazon1位のランキングを獲得。
東京都新宿区で起業した経緯を持つが、2019年に生まれ故郷である札幌へ法人住所を移転登記。地方経済に法人税を還元しながら若手人材の育成を進めるなど、地方創生にも積極的に取り組んでいる。
札幌に会社の登記を移転して以来、地元の大学生に起業教育を提供。関連会社やグループ会社を設立し一部のインターン生を社長に任命。初年度から黒字経営を達成するなどの取り組みもありインターン専門WEBマガジンが選ぶ「インターンシップが人気の企業」にも選出される。オーナー経営をする会社の売上と集客を改善するために開発したChatGPTブログ自動生成AI自動化ツール「エブリデイ・オート・AI・ライティング(EAW)」は利用者が月150〜190万円の売上の純増を記録するなど実績多数。
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